高齢の方が内視鏡検査を受ける際には、年齢特有の体調変化や既往症を考慮した準備が必要です。万全な状態で検査に臨むためにも、日常とは異なる注意点を押さえておくことが大切です。
服薬の調整と体調管理を事前に行う
内視鏡検査を受ける際にもっとも注意したいのが、服用している薬との関係です。高齢の方の多くは血液をさらさらにする薬や糖尿病治療薬などを服用しており、これらの薬が検査結果や安全性に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、検査予約の段階で必ず医師に服薬内容を申告し、必要に応じて服薬を中止または変更する調整を行います。また、検査直前の体調に異変があれば、無理をせず延期する選択も重要です。
検査前日の食事内容に気をつける
検査の前日には、通常と異なる食事制限が求められます。特に大腸内視鏡検査では、腸内に内容物が残っていると正確な観察ができないため、消化の良い食品を中心に摂り、食物繊維や脂っこい食事は避ける必要があります。
夕食の時間も早めに設定され、消化が進んだ状態で下剤を服用することが求められます。胃カメラの場合も、当日は絶食となるケースが多く、水分摂取の制限が出されることもあるため、必ず病院からの指示を確認して守るようにしましょう。
当日に向けた準備と付き添いの手配
内視鏡検査当日は、検査後にふらつきや眠気が残る場合があります。特に鎮静剤を使うケースでは、運転や一人での帰宅は避けるべきです。そのため、事前に家族や知人に付き添ってもらうよう手配することが望まれます。
また、検査後に医師の説明を聞くためのメモや記録の準備もしておくと安心です。検査を安全に終えるためには、検査前日から当日までの過ごし方をしっかり整える意識が大切です。